フルマネージド型バッチ処理
AWS Batch は、Amazon ECS、Amazon EKS、AWS Fargate、および Spot またはオンデマンドインスタンスなどの AWS コンピューティングサービスの全範囲にわたって、お客様のコンテナ化したバッチの機械学習、シミュレーションおよび分析ワークロードを計画、スケジュール、実行するフルマネージドバッチコンピューティングサービスです。
AWS Batch の利点
AWS Batch がお客様の業界にどのように役立つのか
AWS Batch を利用することで、さまざまな業界のデベロッパー、科学者、エンジニアは、コンピューティングリソースを最適化しながら、何十万ものバッチおよびコンピューティングジョブを効率的に実行でき、結果の分析や問題解決に集中することが可能になります。
AV/ADAS 機能の開発
自動車メーカーは、自動運転車 (AV) や先進運転支援システム (ADAS) の開発とテストを行う際にシミュレーションを利用しています。エンジニアは、コンテナを使用して、シミュレーションの各要素 (車両センサー、交通、3D 環境) をより小さなモジュールコンポーネントにモデル化します。AWS Batch でマルチコンテナジョブを実行できるため、システムを複雑なモノリシックコンテナに再構築しなくても、AWS Batch の高度なスケーリング、スケジューリング、コスト最適化機能を活用できます。代わりに、それぞれが異なるシステムコンポーネントを表す複数の小さなモジュール式コンテナを使用できます。この機能により、ジョブの準備手順が短縮され、追加の社内ツールを構築する必要がなくなり、ソフトウェア開発 (Dev) と IT 運用 (Ops)、およびデバッグが簡素化され、開発時間が短縮されます。
ハイパフォーマンスコンピューティング、取引後の分析、不正行為の監視
フィンテックのスタートアップから大企業まで、さまざまな金融サービス組織が AWS Batch を使用して業務を合理化し、エラーを最小限に抑え、自動化によるスピード、正確性、コスト効率の向上を実現しています。料金設定、市場分析、リスク管理などのハイパフォーマンスコンピューティングワークロードについて、AWS Batch はこれらのジョブのリソーシングとスケジューリングを自動化して、コストを節約し、意思決定を迅速に行えます。取引後の分析では、AWS Batch は複数のソースからの大量のデータセットの一日の終わりの処理を自動化できるため、翌日の取引サイクルに関連するリスクを把握できます。不正行為をより正確に検出するには、AWS Machine Learning と AWS Batch を組み合わせて使用し、データ内の不規則なパターンを検出するために必要な分析を自動化できます。
薬剤スクリーニングと DNA シークエンシング
バイオ医薬品およびゲノミクス企業は、製品を市場に投入するためにハイパフォーマンスコンピューティングを利用しています。AWS Batch は、計算化学、臨床モデリング、分子動力学、ゲノム配列のテストと分析などのアプリケーション全体の運用を合理化します。薬剤スクリーニングでは、AWS Batch を使用すると研究者は小分子のライブラリを効率的に検索して、標的薬 (通常はタンパク質受容体または酵素) に結合する可能性が最も高い小分子のライブラリを特定できます。このプロセスは薬剤設計に役立ち、より効果的な薬剤や治療法の開発につながる可能性があります。DNA シーケンシングでは、バイオインフォマティシャンがゲノム配列の一次分析を完了して未加工のファイルを生成した後、AWS Batch を使用して、未加工の DNA リードを完全なゲノム配列にまとめるという二次分析を自動化し、エラーを減らすことができます。
レンダリング、トランスコーディング、メディアサプライチェーン
メディアおよびエンターテインメント企業は、効率的なデータ処理とコンテンツ作成のために、拡張性の高いバッチコンピューティングを利用しています。AWS Batch はコンテンツ作成をスピードアップし、メディアパッケージングのスケールを動的に変更し、非同期メディアサプライチェーンワークフローを自動化します。コンテンツ制作者やポストプロダクション担当者は、AWS Batch を使用してコンテンツのレンダリングを自動化できるため、人の手を介する必要性が減ります。バッチおよびファイルベースのトランスコーディングの場合、AWS Batch はワークフローを自動化し、リソースのボトルネックを克服し、手動プロセスの数を減らすことができます。また AWS Batch により、プロセスの各段階における異なるジョブや依存関係にあるジョブの実行を調整することにより複雑なメディアサプライチェーンワークフローを簡略化し、チーム間でコンテンツ準備のための共通フレームワークをサポートすることもできます。
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