AWS Clean Rooms の特徴

数分で Clean Rooms を作成できます。未加工データを共有せずにパートナーとコラボレーションできます。

なぜ AWS Clean Rooms を使うのですか?

AWS Clean Rooms は、お客様とお客様のパートナーが、集合的データセットの分析とコラボレーションを簡単に行い、元になるデータを互いに公開することなくインサイトを入手できます。AWS Clean Rooms を使えば、ご自身のクリーンルームを数分で作成し、データセット集合の分析をわずかなステップで開始することができます。AWS Clean Rooms では、コラボレーションしたい AWS のお客様を招待し、データセットを選択し、関連するレコードを照合し、参加者の制限を設定することができます。コラボレーションは既に AWS を使用している何十万もの企業と行うことができます。データのコピーを AWS の環境以外に保存したり、別のプラットフォームにアップロードしたりする必要はありません。

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わずかなステップで、独自のクリーンルームを作成し、参加者を追加して、コラボレーションを開始

AWS Clean Rooms は、独自のソリューションを構築、管理、メンテナンスすることなく、独自のクリーンルームをより迅速かつ簡単にデプロイするのに役立ちます。企業は API を使用して AWS Clean Rooms の機能をワークフローに統合することもできます。

基盤となるデータを共有したり公開したりすることなく、AWS で何十万もの企業とコラボレート

AWS Clean Rooms では、データの移動を最小限に抑えつつ、かつ、基盤となるデータをコピーまたは公開することなく、マルチパーティーデータからインサイトを迅速かつ簡単に生成できます。お客様は、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) でデータを直接許可し、ファーストパーティおよびサードパーティーのデータセットを使用してデータを照合し、パートナーや、Amazon S3 でデータレイクを構築している数十万の AWS のお客様とのコラボレーションをすぐに開始できます。

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クリーンルームのプライバシーを強化するさまざまな制御により、基礎となるデータを保護します

AWS Clean Rooms は、きめ細かな分析ルール、AWS Clean Rooms の差別化プライバシー、暗号コンピューティングなど、プライバシーを強化するさまざまな機能を通じて、厳格なデータ処理ポリシーをサポートしています。また、クエリログを使用して、データのクエリ方法を理解および監査することもできます。

エンティティ解決照合方法、柔軟な SQL 分析ルール、プライバシーを強化する ML を活用して、ビジネスニーズを満たします

AWS Clean Rooms ML の AWS Entity Resolution、SQL 分析、または AWS Clean Rooms ML モデリングを使用してインサイトを生成します。共同作業者と一緒に、集合データセット全体で関連レコードを作成、照合、解決できます。集計クエリ、リストクエリ、カスタム SQL クエリを使用すできるほか、SQL を記述しなくてもインサイトを取得できまる Analysis Builder を活用できます。また、raw データを共有することなく、機械学習 (ML) を適用して予測的なインサイトを生成することができます。

Programer sitting on desk discussing with mixed team of software developers about artificial intelligence

マルチパーティー

AWS Clean Rooms では、1 回のコラボレーションで複数の他の参加者とデータを分析できます。各コラボレーションメンバーは、自分のアカウントにデータを維持します。コードを記述しなくても、自分やパートナーの集合データから安全にインサイトを生成できます。クリーンルームを作成したり、コラボレーションしたい企業を招待したりできます。またコラボレーションの中で SQL 分析を実行したり、AWS Clean Rooms ML を使用して予測インサイトを生成したりできる参加者を選択することもできます。

データのコピーを維持する必要なし

AWS Clean Rooms を使えば、すでに AWS を使用している何十万もの企業とすぐにコラボレーションできます。データのコピーを AWS の環境以外に保存したり、別のプラットフォームにアップロードしたりする必要はありません。コラボレーションを作成するかコラボレーションに参加すれば、AWS Glue データカタログからデータテーブルを設定できるようになります。レコードの照合、クエリの実行、機械学習モデルのトレーニング、予測インサイトの生成を行うと、AWS Clean Rooms はそのデータが存在する場所からデータを読み取ります。AWS Clean Rooms で AWS Entity Resolution を利用する場合、複数の共同作業識別子をマップするデータセットの設定に利用された基盤となるデータが、共同作業者間で共有または公開されることはありません。SQL クエリ分析を使用すると、データに対して許可されるルールと SQL クエリ制限を指定できます。これらのルールは、各参加者の基盤となるデータを保護するために自動的に適用されます。例えば、最小集計しきい値のような出力の制限を設定することも可能です。AWS Clean Rooms ML を利用する場合、モデルのトレーニングや類似セグメントの生成に利用された基盤となるデータが共同作業者間で共有または公開されたり、モデルをトレーニングするために AWS によって利用されたりすることはありません。

完全にプログラム化されたアクセス

AWS Clean Rooms の機能には AWS マネジメントコンソールからアクセスできるほか、API を使ってアクセスできます。AWS SDK またはコマンドラインインターフェイス (CLI) を利用して、AWS Clean Rooms の操作の自動化、既存のワークフローや製品における AWS Clean Rooms 機能の統合、顧客のために自社版のクリーンルームのオファリングの作成を行うことができます。

AWS Clean Rooms での AWS Entity Resolution

AWS Clean Rooms の AWS Entity Resolution を利用すると、プライバシーが強化された AWS Clean Rooms コラボレーションの中で、共同作業者と関連する顧客記録をより簡単に作成して照合できます。ルールベースまたはデータサービスプロバイダーベースの照合方法を使用すると、広告キャンペーンの計画、ターゲティング、測定などのユースケースにおけるデータ照合を改善できます。設定可能な照合ロジックや、LiveRamp などの信頼できるデータサービスプロバイダーのデータセットと ID を使用して、デバイス、プラットフォーム、チャネル間でレコードを接続できます。

フレキシブル SQL

分析ルールは、データの分析方法を制御するための制限です。指定されたクエリ実行者としてコラボレーションを作成または参加するコラボレーションメンバーは、設定した分析ルールに従ってデータテーブルを交差させて分析するクエリを記述できます。AWS Clean Rooms は、集計、リスト、カスタムの 3 種類の分析ルールをサポートします。

集計分析ルール: 集計分析ルールを使用すると、2 つのデータセットの共通部分の大きさなど、集計統計を生成するクエリを実行できます。集計分析ルールを使用すると、データに対して集計クエリのみを実行できるようにしたり、実行するクエリの特定の部分 (ブラインドマッチでのみ使用しなければならない列や、合計、カウント、平均などの集計で使用できる列など) に制限を適用することができます。また、出力の最小集計制約も制御します。  集計の最小制限を設定して、出力行の戻り値に条件を設定することもできます。この制限は、COUNT DISTINCT (列) >= しきい値、の形式を取ります。クエリ結果の出力行がいずれの制約も満たさない場合、その行は結果セットから削除されます。これを使えば、データコラボレーターに、任意のクエリを柔軟に記述することを可能にしながら、確実に最小集計しきい値を自動的に適用するのに役立ちます。

リスト分析ルール: リスト分析ルールを使用すると、2 つのデータセットの重複など、複数のデータセットの共通部分の行レベルのリストを抽出するクエリを実行できます。リスト分析ルールを使用すると、データに対してリストクエリのみを実行できるようにしたり、ブラインドマッチでのみ使用する必要がある列や、出力でリストとして出力できる列など、実行するクエリを制限したりできます。

カスタム分析ルール: カスタム分析ルールでは、共通テーブル式 (CTE) やウィンドウ関数など、ANSI 標準 SQL のほとんどを使用してカスタムクエリを作成できます。また、コラボレーションパートナーが実行する前にクエリを確認して許可したり、他のコラボレーターのクエリを自身のテーブルで実行する前に確認したりすることもできます。カスタム分析ルールを使用すると、分析が完了した後にクエリログに頼る必要がなくなり、組み込みコントロールを使用して基になるデータを分析する方法を事前に決定または制限できます。カスタム SQL クエリを使用する場合、分析テンプレートを作成または使用して、コラボレーション内のパラメーターを含むカスタムクエリを保存することもできます。これにより、顧客はコラボレーションにおいてより簡単に互いに助け合うことができます。例えば、SQL の経験が豊富なメンバーは、他のメンバーが確認して実行できるようにテンプレートを作成できます。また、コラボレーションでの再利用可能な分析も容易になります。カスタム分析ルールを選択し、差分プライバシーパラメータを設定することで、AWS Clean Rooms Differential Privacy を使用することもできます。

差分プライバシー

AWS Clean Rooms Differential Privacy は、数学的に裏付けられた直感的なコントロールをわずか数ステップで実装できるため、ユーザーのプライバシーを保護するのに役立ちます。差分プライバシーとは、データプライバシー保護の厳密な数学的定義です。しかし、この手法の設定は複雑であるため、効果的に適用するには理論と数学的に厳密な式を深く理解する必要があります。AWS Clean Rooms Differential Privacy は、AWS Clean Rooms の直感的なフルマネージド機能で、ユーザーの再識別を防ぐのに役立ちます。この機能を使用するにあたり、差分プライバシーに関する経験がなくても使用できます。AWS Clean Rooms Differential Privacy は、AWS Clean Rooms のコラボレーションの集計出力から個人のデータがどのように寄与しているのかをわかりにくくします。また、幅広い SQL クエリを実行して、広告キャンペーン、投資についての意思決定、臨床研究などに関するインサイトを引き出すのに役立ちます。AWS Clean Rooms コラボレーションでカスタム分析ルールを適用することで、AWS Clean Rooms Differential Privacy を設定できます。そうすれば、特定のビジネスユースケースに柔軟に対応し、ほんの数ステップで適用できるコントロールで AWS Clean Rooms Differential Privacy を設定できます。AWS Clean Rooms Differential Privacy を利用すると、いくつかの簡単な選択を行うだけで、AWS Clean Rooms コラボレーションで差分プライバシーを簡単に有効にできます。その他の専門知識やパートナーのセットアップは一切必要ありません。

設定可能なロール

AWS Clean Rooms コラボレーションを設定する場合、特定の SQL クエリのユースケースに合わせて、コラボレーションメンバーごとに何が行えるかを指定できます。例えば、クエリ出力を別のメンバーに送る場合は、あるメンバーをクエリを記述できる SQL クエリ実行者として指定し、別のメンバーを結果を受け取ることができる SQL クエリ結果レシーバーとして指定できます。これにより、コラボレーションの作成者は、クエリを実行できるメンバーがクエリ結果にアクセスできないようにすることができます。コラボレーションを設定すると、SQL クエリの支払い責任を設定して、自動的にクエリ実行者に請求する代わりに、選択したメンバーがコラボレーション内のクエリ計算コストを負担するように割り当てることもできます。これにより、クエリ実行者に任せる代わりに、パートナーと協力して SQL の責任を指定する柔軟性が高まります。

コード分析ビルダーの必要なし

Analysis Builder を使用すると、ビジネスユーザーは SQL の記述したり理解しなくても、いくつかの簡単な手順のみでインサイトを得ることができます。ガイド付きユーザーインターフェースの手順に従って、集合データセットに関連する指標、セグメント、フィルターなどの自動提案基準に基づいて、各コラボレーターがテーブルに設定したデータ制限に準拠したクエリを作成できます。Analysis Builder は、集計ルールまたはリスト分析ルールのいずれかで設定された 1 つまたは 2 つのテーブルを持つコラボレーションで使用します。

プライバシーを強化する ML

AWS Clean Rooms ML は、お客様とパートナーが未加工データを相互に共有することなく、プライバシーが強化された ML を適用して、予測的なインサイトを生成するのに役立ちます。この機能の最初のモデルは、企業による類似セグメント作成を支援することに特化していますが、AWS Clean Rooms ML の類似モデリングを使用すると、自らのデータを利用して独自のカスタムモデルをトレーニングできるほか、お客様やパートナーの基盤となるデータを保護しながら、類似レコードの拡張セットを生成するために、パートナーが少量のレコードサンプルをコラボレーションで利用できるようにするよう招待することもできます。医療モデリングは、今後数か月以内に利用できるようになります。

AWS Clean Rooms ML を利用すると、トレーニング済みモデルの完全なコントロールとオーナーシップを維持できます (パートナーとともにそれらのモデルを使用して類似セグメントを生成するタイミングや、それを削除するタイミングなど)。お客様のデータはお客様のモデルをトレーニングするためにのみ利用されます。AWS のモデルをトレーニングするために利用されることはありません。モデルの予測結果の調整には直感的なコントロールを使用できます。例えば、航空会社は自社の顧客データを利用しながら、オンライン予約サービスと連携することで、類似した特徴を持つ旅行者のプロスペクトを特定できます。その際、両社とも自社の基盤となるデータを他者に共有する必要はありません。AWS Clean Rooms ML では、パートナーと共に ML モデルを構築、トレーニング、デプロイする場合でもデータを共有する必要がないのです。

e コマースやストリーミング動画などのさまざまなデータセットで構築およびテストされている AWS Clean Rooms ML は、類似モデリングの精度を、代表的な業界ベースラインと比較して最大 36% 向上させるのに役立ちます。新規顧客のプロスペクティング活動などの実際の適用場面では、この精度の改善は、数百万 USD のコスト削減につながります。

暗号コンピューティング

AWS Clean Rooms のクエリは、暗号で保護されたデータに実行することができます。機密データの暗号化を要求するデータ処理方針が社内で施行されている場合、クエリの実行中でもデータが暗号化されるように、コラボレーション固有の、共有暗号化キーを使うことでデータを事前に暗号化することができます。暗号コンピューティングは、コラボレーションの計算に使用されたデータを、保管中、転送中、使用中 (処理中) も暗号化された状態に保ちます。

クリーンルーム用暗号コンピューティング (C3R) は、オープンソースの Java SDK と CLI のことで、GitHub で公開されています。この機能は追加料金なしでご利用いただけます。ビッグデータをお持ちの場合は、ドキュメントを見ると、C3R を Apache Spark に統合する方法を確認できます。

この機能は、AWS が提供する柔軟性、スケーラビリティ、パフォーマンス、使いやすさを活用しながら、お客様のセキュリティやコンプライアンスのニーズを満たすために構築された、幅広い AWS 暗号コンピューティングツールの最新版です。