クラウドコンピューティングコンプライアンスコントロールカタログ (C5)

概要


クラウドコンピューティングコンプライアンスコントロールカタログ (C5) は、ドイツ連邦情報安全局 (BSI) がドイツで導入した、ドイツ政府支援の認定スキームです。C5 は、ドイツ政府の「クラウドプロバイダーに対するセキュリティ勧告」のコンテキスト内で、クラウドサービスを利用する際に、組織が一般的なサイバー攻撃に対する運用上の安全性を実証するのに役立ちます。

C5 認定は、AWS のお客様やコンプライアンスアドバイザーがワークロードをクラウドに移行する際、C5 要件を満たすために AWS によって実装されたセキュリティコントロールを理解するために使用できます。C5 では、クラウド特有のコントロールの追加とともに、IT 基本保護法 (IT-Grundschutz) と同等の規制上定義された IT セキュリティレベルが追加されます。

C5 には、データのロケーション、サービスのプロビジョニング、管轄の場所、既存の認証、情報公開義務、および全サービスの説明に関連する追加の管理要件が含まれます。この情報を使用して、お客様は法的規制 (データプライバシーなど)、独自のポリシー、または脅威環境がクラウドコンピューティングサービスの使用にどのように関連しているかを検討できます。

よくある質問


  • C5 (クラウドコンピューティングコンプライアンスコントロールカタログ) はドイツの「クラウドコンピューティング IT セキュリティ」の標準です。2016 年 2 月に BSI によって設計および公表された C5 のコントロールセットにより、規制のある複雑なワークロードを AWS などのクラウドコンピューティングサービスプロバイダーに移行する際、ドイツのお客様に対する保証が向上します。C5 は次の国際標準に対応しています

    • ISO/IEC 27001:2017 (ISO – 国際標準化機構)
    • CSA Cloud Controls Matrix 3.01 (CSA – クラウドセキュリティアライアンス)
    • AICPA Trust Service Principles Criteria 2017 (AICPA – 米国公認会計士協会)
    • 信頼できるクラウドデータ保護プロファイル (TCDP) – バージョン 1
    • ISO/IEC 27017:2015
    • ISO/IEC 27-18:2014
    • BSI IT-Grundschutz Kompendium – エディション 2019
  • C5 基準は、ドイツの国立サイバーセキュリティ当局である Bundesamt für Sicherheit in der Informationstechnik (BSI) によって 2016 年に策定されました。BSI はすべての政府システムに対するセキュリティ要件を策定し、ドイツの大部分の企業は自社の IT セキュリティ戦略を BSI 規格に合わせています。BSI は、2019 年に C5 カタログを作り直して更新しました。新しいバージョン (C5:2020) は 2020 年 1 月に完成しました。 

  • 欧州のお客様は、C5 レポートにおいて、C5 の基本基準および追加基準を満たすための、当社のコントロール設計の適合性および運用上の有効性に関する独立した第三者の認定をご確認いただけます。具体的には、ドイツでは、顧客が C5 基準に照らして評価されるクラウドサービスを探すことに慣れています。C5 はクラウドコンピューティングに対するあらゆる IT セキュリティ項目を取り扱いながら、IT-Grundschutz と同等レベルの IT セキュリティを網羅したフレームワークを顧客に発行します。連邦規制当局にとって、C5 認定は購買プロセスでの基本的な要件です。

    AWS での C5 に関する最新情報は、AWS セキュリティブログの C5 に関する各記事でご覧いただけます。

  • C5 の対象となる AWS リージョンには、フランクフルト、アイルランド、ロンドン、パリ、ミラノ、ストックホルム、シンガポール、チューリッヒ、スペインのほか、ドイツ、アイルランド、英国、フランス、シンガポール、スウェーデン、イタリア、スペイン、スイスのエッジロケーションも含まれます。

  • 既に C5 の対象範囲内となっている AWS のサービスは、コンプライアンスプログラムによる AWS 対象範囲内のサービスで確認できます。それらのサービスの使用や他のサービスの詳細に関心をお持ちの場合は、当社にお問い合わせください。

  • IT-Grundschutz は組織の情報の適切な保護を確立、維持するための標準です。IT-Grundschutz カタログには通常の業務プロセス、IT システム、アプリケーションを安全に守ることが記載されており、エンタープライズ自身の情報の保護を取り扱っています。C5 は、クラウドサービスプロバイダー (CSP) サービスに関するガイダンスを提供します。
  • AWS C5 レポートは、AWS Artifact (AWS のコンプライアンスレポートをオンデマンドで入手するためのセルフサービスポータル) を使用することで入手できます。AWS マネジメントコンソールで AWS Artifact にサインインするか、「AWS Artifact の開始方法」ページで詳細を参照してください。

  • BSI は、この ANSSI との作業と、近日発表される SecNumCloud Label を連携させています。C5 基準とフランスの SecNumCloud 標準に影響を受けており、その目的は ESCloud と呼ぶ共通のラベルの元での共通認識へのオプションを持つことです。また、欧州連合サイバーセキュリティ機関 (ENISA) のクラウドサービス向けの欧州連合サイバーセキュリティ認定スキーム (EUCS) のドラフト版は、C5 のセキュリティ標準から大幅に引き出したものです。

  • 認証は認可を受けた専門企業が発行するもので、通常1 年から 3 年間有効です。認定は、コンプライアンス監査、または資格者による会計監査で受けることがでます。認定は、継続的な実施に重点を置いているため、再監査の周期ははるかに短く、6 か月のものもあります。ISAE 3000 / 3402 によると、監査プロセスは過去の特定の期間中の適切性と有効性に対する証明を提示します。認証はある時点での状態が反映されたものに過ぎません。

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