Amazon EBS の特徴

概要

Amazon EBS を使用すると、ストレージボリュームを作成して Amazon EC2 インスタンスにアタッチできます。いったんアタッチすると、これらのボリュームの上にファイルシステムを構築したり、データベースを実行したり、ブロックストレージを使用するその他の方法でボリュームを使用したりできます。Amazon EBS ボリュームは、特定のアベイラビリティーゾーンに配置され、1 つのコンポーネントに障害が発生したときにデータを保護できるように、自動的にレプリケートされます。 EBS のどのボリュームも、耐久性に優れたスナップショット機能を提供し、高い可用性を維持する設計となっています。

Amazon EBS では、実際のワークロードのためにストレージパフォーマンスとコストを最適化できる幅広いオプションをご利用いただけます。これらのオプションは、データベースやブートボリュームなどのトランザクションワークロードのための SSD バックドストレージ (パフォーマンスは主に IOPS に依存します) と、MapReduce やログ処理などのスループット集約型ワークロードのための HDD バックドストレージ (パフォーマンスは主に MB/秒に依存します) の 2 つの主なカテゴリに分かれています。

当社の最高性能の io2 Block Express ボリュームは、クラウドで SAN のようなパフォーマンスを実現します。 Block Express は、次世代のストレージサーバーアーキテクチャで、高価なオンプレミスの SAN を調達、スケール、維持するためのコストや手間をかけずに、最高のブロックストレージパフォーマンスを提供します。io2 Block Express を使用すると、ミリ秒未満のレイテンシーを実現し、最大 256,000 IOPS、4,000 MB/秒のスループット、64 TB の容量を備えた単一の io2 Block Express ボリュームをプロビジョニングできます。これは、既存の io1 ボリュームの 4 倍のパフォーマンス、スループット、および容量です。Io2 Block Express ボリュームは、Oracle データベース、SAP HANA、Microsoft SQL Server、InterSystems データベース、SAS Analytics の大規模かつ最も大量の I/O 集約型ミッションクリティカルな導入に最適です。

SSD を基盤とするボリュームには、レイテンシーの影響を受けやすいトランザクションワークロード向けの、最高のパフォーマンス性を備えたプロビジョンド IOPS SSD (io2 Block Express と io1)、および幅広いトランザクションデータ向けの料金とパフォーマンスのバランスが取れた汎用 SSD (gp3 と gp2) が含まれます。HDD を基盤とするボリュームには、アクセス頻度が高いスループット集約型ワークロード向けのスループット最適化 HDD (st1) と、アクセス頻度が低いデータ向けの最小コストのコールド HDD (sc1) が含まれます。

エラスティックボリュームは、Amazon EBS の機能の 1 つで、ダウンタイムの発生やパフォーマンスへの影響なく、動的に容量を拡張し、パフォーマンスを調整して、ライブボリュームのタイプを変更できます。これにより、デプロイを簡単に適切なサイズに調整し、パフォーマンスの変化に対応できます。

Amazon EBS ボリュームは、高い可用性と信頼性、耐久性を実現するように設計されています。Amazon EBS ボリュームのデータは、追加料金なしで、同じアベイラビリティーゾーン内の複数のサーバーにレプリケートされます。これは、コンポーネントの 1 つに障害が発生したことが原因でデータが失われるのを防ぐためです。詳細については、Amazon EBS サービスレベルアグリーメントをご覧ください。

Amazon EBS は、より高い耐久性ボリューム (io2 Block Express) を提供します。これは、99.999% の耐久性と 0.001% の年間故障率 (AFR) を提供するように設計されています。故障とは、ボリュームの完全損失または部分的な損失を指します。例えば、1 年間に 100,000 EBS io2 Block Express ボリュームを使用する場合、1 つの io2 Block Express ボリュームでのみ故障が発生すると想定されます。このため、io2 Block Express は、アップタイムの向上から恩恵を受ける SAP HANA、Oracle、Microsoft SQL Server、IBM DB2 などのビジネスクリティカルなアプリケーションに最適です。このため Io2 Block Express ボリュームの信頼性は、2% 前後の AFR で故障する一般的な市販ディスクドライブの 2000 倍となっています。他のすべての Amazon EBS ボリュームは、99.8%〜99.9% の耐久性と 0.1%〜0.2% の AFR を提供するように設計されています。

EBS は、データのポイントインタイムバックアップの取得に適したスナップショット機能もサポートしています。Amazon EBS スナップショットの詳細およびボリュームの特定時点のバックアップを取得する方法については、こちらにアクセスしてください。

わずかな追加時間料金だけで、指定の Amazon EC2 インスタンスタイプを EBS 最適化インスタンスとして起動できます。EBS 最適化インスタンスを利用すると、EBS ボリュームに対してプロビジョニングされた IOPS を EC2 インスタンスで最大限に使用できるようになります。

EBS 最適化インスタンスは、Amazon EC2 と Amazon EBS の間に専用のスループットを提供するもので、使用されるインスタンスタイプに応じて 500~80,000 メガビット/秒 (Mbps) のオプションが用意されています。この専有スループットにより、Amazon EBS I/O と EC2 インスタンスからの他のトラフィックとの競合を最低限に抑え、EBS ボリュームのパフォーマンスを最大限に引き出します。

EBS 最適化インスタンスは、すべての Amazon EBS ボリュームタイプで使用できるように設計されています。

EBS 最適化インスタンスとして起動できるインスタンスタイプの詳細については、「Amazon EC2 インスタンスタイプ」をご覧ください。

ボリュームの種類

プロビジョンド IOPS SSD (io2 Block Express、および io1) ボリューム

プロビジョンド IOPS SSD ボリュームは、ボリュームあたり最大 256,000 IOPS、4,000 MB/秒のスループット、64 TiB のサイズを実現するように設計されています。Io2 Block Express はプロビジョンド IOPS SSD ボリュームの最新世代で、io1 ボリュームの 4 倍のスループット、IOPS、容量を実現し、レイテンシーはミリ秒未満です。Io2 Block Express は、Oracle、Microsoft SQL Server、SAP HANA、SAS Analytics の、極めて多くの I/O が発生する最大規模かつミッションクリティカルなデプロイのために、極めて優れたブロックストレージパフォーマンスを提供します。

Nitro System ベースの EC2 インスタンスにアタッチした場合、io2 Block Express はミリ秒未満のレイテンシーを実現しますが、io1 は 1 桁のミリ秒のレイテンシーを実現するように設計されています。io1 と io2 Block Express はどちらも、99.999% の耐久性で、99.9% の確率でプロビジョニングされたパフォーマンスを発揮します。このため、io2 Block Express ボリュームは、アップタイムの向上からメリットを受けるパフォーマンス集約型のビジネスクリティカルなアプリケーションに最適なボリュームとなります。Io2 Block Expressボリュームは、I/O フェンシングによるマルチアタッチに対応しており、同一アベイラビリティゾーン内の最大 16 個のNitro ベース EC2 インスタンスに io2 Block Express ボリュームをアタッチできる。さらに、Fast Snapshot Restore と Elastic Volumes も、すべての プロビジョンド IOPS SSD ボリュームでサポートされています。料金の詳細については、料金ページをご覧ください。EBS 最適化インスタンスとして起動できるインスタンスタイプの詳細については、「Amazon EC2 インスタンスタイプ」をご覧ください。Amazon EBS のパフォーマンスガイドラインの詳細については、「EBS パフォーマンスを向上させる」をご覧ください。 詳細はこちら »

汎用 SSD (gp3 および gp2) ボリューム

汎用ボリュームはソリッドステートドライブ (SSD) を基盤としており、幅広いトランザクションワークロード、仮想デスクトップ、中規模サイズのシングルインスタンスデータベース、レイテンシーの影響を受けやすいインタラクティブアプリケーション、開発/テスト環境、およびブートボリュームに適しています。Amazon gp3 ボリュームは最新世代の汎用 SSD ベースの EBS ボリュームで、お客様がストレージ容量に関係なくパフォーマンスをプロビジョニングできるようにする一方で、既存の gp2 ボリュームよりも GB あたり最大 20% 低い料金を提供します。新しい gp3 ボリュームは、任意のボリュームサイズで 3,000 IOPS および 125 MB/秒のベースラインパフォーマンスを提供します。より高いパフォーマンスをお求めのお客様は、追加料金を支払うことで最大 16,000 IOPS および 1,000 MB/秒までスケールアップすることができます。gp3 ボリュームと gp2 ボリュームは、どちらも 10 ミリ秒未満のレイテンシーを提供し、利用時間の 99% でプロビジョニングされたパフォーマンスを実現できるように設計されています。 gp3 が提供できる以上の IOPS が必要な場合、低レイテンシが不可欠なワークロードがある場合、またはパフォーマンスの一貫性や耐久性の向上が必要な場合は、io2 Block Express ボリュームを使用することをお勧めします。

gp3 のパフォーマンスを最大化するためには、EBS 最適化 EC2 インスタンスの使用をお勧めします。

スループット最適化 HDD (st1) ボリューム

ST1 はハードディスクドライブ (HDD) を基盤としており、MapReduce、Kafka、ログ処理、データウェアハウス、ETL のワークロードなどの、データセットや I/O サイズが大きく高いスループットを必要とする、アクセス頻度の高いワークロードに最適です。これらのボリュームのパフォーマンスは、MB/秒で測定されるスループットを単位として提供されます。TB あたり最大 250 MB/秒のバーストに対応でき、ベースラインスループットは TB あたり 40 MB/秒、最大スループットはボリュームあたり 500 MB/秒です。ST1 は、想定されたスループットパフォーマンスを利用時間の 99% で発揮するように設計されており、バースト速度でフルボリュームスキャンをサポートするのに十分な I/O クレジットを備えています。st1 のパフォーマンスを最大化するためには、EBS 最適化 EC2 インスタンスを使用することをお勧めします。

Cold HDD (sc1) ボリューム

SC1 はハードディスクドライブ (HDD) を基盤としており、すべての EBS ボリュームタイプで最も低い GB コストを実現しています。これは、大容量のコールドデータセットを含むアクセス頻度の低いワークロードに最適です。st1 と同様に、sc1 ではバーストモデルが提供されます。これらのボリュームでは TB あたり 12 MB/秒ベースラインスループット、ボリュームあたり最大 250 MB/秒のスループットを備え、TB あたり最大 80 MB/秒のバーストが可能です。アクセス頻度の低いデータの場合、sc1 により、極めて安価なストレージが提供されます。SC1 は、想定されたスループットパフォーマンスを利用時間の 99% で発揮するように設計されており、バースト速度でフルボリュームスキャンをサポートするのに十分な I/O クレジットを備えています。sc1 のパフォーマンスを最大化するためには、EBS 最適化 EC2 インスタンスを使用することをお勧めします。

データ保護

Amazon EBS には、ボリュームのポイントインタイムスナップショットを Amazon S3 に保存する機能が用意されています。Amazon EBS スナップショットは段階的に格納されます。つまり、最後のスナップショットが保存された後に変更されたブロックだけが保存されるため、変更されたブロックに対してのみの請求となります。デバイスのデータ量が 100 GB でも、最後のスナップショット後に変更された部分が 5 GB だけなら、次のスナップショットでさらに消費される容量は 5 GB のみであり、どちらのスナップショットも完全なものとして表示されるのに、追加のスナップショットストレージ 5 GB 分だけが請求されます。

スナップショットを削除すると、他のどのスナップショットでも必要とされていないデータだけが削除されます。アクティブなスナップショットはすべて、ボリュームをそのスナップショットが取得された時点の状態に復元するために必要な全情報を含みます。変更されたデータを作業ボリュームに復元するためにかかる時間は、すべてのスナップショットで同じです。

スナップショットは、複数の新しいボリュームをインスタンス化したり、ボリュームのサイズを拡張したり、ボリュームをアベイラビリティーゾーン間で移動する際に使用できます。新しいボリュームの作成時には、既存の Amazon EBS スナップショットを元にボリュームを作成することもできます。この場合、新しいボリュームの初期状態はそのスナップショットの完全な複製となります。

Amazon EBS スナップショットの主な特徴は次のとおりです。

  • EBS スナップショットの直接読み取りアクセス - EBS direct API for Snapshots を使用すると、スナップショットからデータを読み取り 2 つの EBS スナップショットの差異を特定できます。EBS ボリュームや EC2 インスタンスを作成する必要はありません。EBS direct API for Snapshots を使用することで、バックアップパートナーは EBS ボリュームの増分変化を効率的に追跡できるようになるため、バックアップ時間の短縮と目標復旧時点 (RPO) の精密化が低コストで実現します。詳細については、EBS direct API for Snapshots のテクニカルドキュメントおよび料金ページをご覧ください。
  • 任意のブロックストレージからの EBS スナップショットの作成 - EBS direct API を使用すると、オンプレミスのデータを含め、データが存在する場所にかかわらず、任意のブロックストレージデータから EBS スナップショットを直接作成し、EBS ボリュームに迅速に復旧できます。これにより、AWS でのディザスタリカバリを低コストで実現できます。詳細については、EBS direct API for Snapshots のテクニカルドキュメントおよび料金ページをご覧ください。
  • Amazon EBS ボリュームデータへの即時アクセス - スナップショットからボリュームを作成すると、Amazon S3 から Amazon EBS ボリュームにすべてのデータが転送されるのを待つことなく、アタッチされたインスタンスはボリュームへのアクセスを開始できます。Amazon EBS スナップショットは遅延読み込みを実装しているため、直ちに使い始めることができます。
  • スナップショットから復元した EBS ボリュームですぐにフルパフォーマンスを発揮 - 毎時の追加料金により、Fast Snapshot Restore (FSR) 機能を有効にして、スナップショットから復元されたデータに低レイテンシーでアクセスできます。FSR が有効化されたスナップショットから復元された EBS ボリュームは、すぐに完全なパフォーマンスを発揮します。詳細については、FSR のテクニカルドキュメントおよび料金ページをご覧ください。
  • アプリケーション整合性のあるスナップショット作成の自動化 - Amazon Data Lifecycle Manager でのプリスクリプトとポストスクリプトのオートメーションにより、アプリケーション整合性のある、セルフマネージドデータベースおよび VSS バックアップ用の EBS スナップショットの作成を自動化できます。この機能は AWS Systems Manager Agent (SSM Agent) および SSM ドキュメントと統合され、スナップショットの初期化前後のアクションを自動化します。アプリケーション整合性のあるスナップショットを作成し、サポートされているワークロードを確認するには、テクニカルドキュメントをご覧ください。 
  • Amazon EBS ボリュームのサイズ変更 - Amazon EBS ボリュームのサイズ変更に使用できる方法は 2 つあります。スナップショットに基づいて新しいボリュームを作成する場合、新しいボリュームに、より大きなサイズを指定できます。エラスティックボリューム機能を使用すれば、スナップショットを使用せずにライブボリュームを動的に拡張できます。ファイルシステムおよびアプリケーションがデバイスのサイズ変更をサポートしていることが条件です。
  • Amazon EBS スナップショットの共有 – Amazon EBS スナップショットの共有機能により、同僚や AWS コミュニティの参加者と簡単にデータを共有できます。承認されたユーザーは、共有された Amazon EBS スナップショットを基に自分の Amazon EBS ボリュームを作成できます。元のスナップショットが変更されることはありません。また、EBS スナップショットのブロックパブリックアクセスを有効にすることで、アカウント内のスナップショットへのパブリックアクセスを制限することもできます。自分が所有するデータを、すべての AWS ユーザーに一般公開することもできます。スナップショットの共有方法の詳細については、「Modifying Snapshot Permissions」をご覧ください。
  • Amazon EBS スナップショットのロック - Amazon EBS スナップショットをロックして、意図しない削除や悪意のある削除から保護したり、規制要件を遵守して一定期間にわたって WORM (Write-Once-read-many) 形式で保存したりできます。スナップショットがロックされている間は、IAM 権限に関係なく、どのユーザーも削除できません。詳細については、「スナップショットのロック」をご覧ください。
  • AWS リージョン間での Amazon EBS スナップショットのコピー - Amazon EBS は、スナップショットを AWS リージョン間でコピーする機能を備えています。これにより、地理的拡張、データセンターの移行、およびディザスタリカバリのために、複数の AWS リージョンを活用しやすくなります。アクセスできるすべてのスナップショットがコピー可能です。自身で作成したスナップショット、共有されたスナップショット、AWS Marketplace、VM Import/Export、AWS Storage Gateway から取得したスナップショットなどが対象となります。詳細については、「Amazon EBS スナップショットのコピー」をご覧ください。
  • EBS スナップショットアーカイブ - EBS スナップショットアーカイブは、ポイントインタイム EBS スナップショットの完全なコピーを保存する低コストのストレージ階層です。増分的なボリュームの EBS スナップショットとは異なり、スナップショットアーカイブは、スナップショットが作成された時点でボリュームに書き込まれているすべてのブロックを含むため、「完全」なものとなります。EBS スナップショットアーカイブからボリュームを再作成するには、EBS スナップショットを標準階層に復元してから、復元されたスナップショットから EBS ボリュームを作成します。
  • スナップショットから復元した EBS ボリュームですぐにフルパフォーマンスを発揮 - 毎時の追加料金により、Fast Snapshot Restore (FSR) 機能を有効にして、スナップショットから復元されたデータに低レイテンシーでアクセスできます。ユーザーは、自分で所有するスナップショット、または自分と共有されたスナップショットで FSR を有効にすることができます。FSR が有効化されたスナップショットから復元された EBS ボリュームは、すぐに完全なパフォーマンスを発揮します。詳細については、FSR のテクニカルドキュメントおよび料金ページをご覧ください。

Amazon Data Lifecycle Manager for EBS Snapshots では、カスタムスケジュールに従い EBS スナップショットの作成や削除が行われるようにすることで、EBS ボリュームに保存したデータをバックアップするシンプルで自動化された方法が提供されます。これにより、組織や業界特有のデータバックアップおよび保存期間のポリシーに従うようにスクリプトや他のツールを使用する必要がなくなります。 カスタムスクリプトの自動化により、アプリケーション整合性のある EBS スナップショットを作成する前および作成した後に、プリスクリプトとポストスクリプトを自動化するライフサイクルポリシーを設定できます。この EBS スナップショットは、EC2 インスタンス上で実行する自己管理型データベース用です。

ライフサイクルの管理によりスナップショットが定期的にクリーンアップされ、適切なコスト管理を確実に続けることができます。単純に EBS ボリュームをタグ付けし、バックアップの作成と管理のためのライサイクルポリシーの作成を開始します。ポリシーをモニタするには CloudWatch Events を使い、バックアップが正常に作成されるようにします。

Amazon EBS の暗号化では、EBS データボリューム、ブートボリューム、およびスナップショットがシームレスに暗号化されるので、セキュアなキー管理インフラストラクチャを構築して管理する必要がなくなっています。EBS 暗号化では、Amazon マネージドキーまたはユーザーが AWS Key Management Service (KMS) を利用して作成および管理しているキーを使用し、データボリューム、ブートボリューム、およびスナップショットを暗号化することで、保管中のデータのセキュリティを実現しています。加えて、EC2 インスタンスをホストするサーバーで暗号化が行われるため、EC2 インスタンスと EBS データボリュームおよびブートボリュームとの間を移動するデータが暗号化されます。詳細については、「Amazon EC2 ユーザーガイド」の「Amazon EBS 暗号化」をご覧ください。

Amazon EBS ボリュームへのアクセスは、AWS Identity and Access Management (IAM) と統合されています。IAM により、Amazon EBS ボリュームに対するアクセス制御を行えるようになっています。詳細については、「AWS Identity and Access Management」をご覧ください。

このページでは GB = 1024^3 バイト

主な機能:

エラスティックボリュームは、アプリケーションのニーズの変化に応じてボリュームを簡単に調整できる機能です。エラスティックボリュームを使用すれば、ダウンタイムの発生やパフォーマンスへの影響なく動的に容量を拡張して、パフォーマンスを調整し、新規または既存の現行世代のすべてのタイプのボリュームを変更できます。デプロイを簡単に適切なサイズに調整し、パフォーマンスの変化に対応できます。

ボリュームの設定を将来変更できることがわかっているため、現時点で必要な容量とパフォーマンスを持つボリュームを作成できるので、計画サイクルの時間を節約できます。

Amazon CloudWatch と AWS Lambda を使用することで、アプリケーションのニーズの変化に合わせたボリュームの変更を自動化できます。

エラスティックボリュームの機能では、アプリケーションの需要の変化にリソースを簡単に合わせることができるため、ビジネスニーズの変化に応じて将来変更できるという安心感が得られます。

EBS プロビジョンド IOPS ボリュームでマルチアタッチを有効にして、同じアベイラビリティーゾーン内にある最大 16 個の Nitro ベース EC2 インスタンスに同時にボリュームをアタッチできます。マルチアタッチを使用すると、複数のライターからのストレージ一貫性を管理するアプリケーションの可用性を簡単に高めることができます。アタッチされた各インスタンスには、共有ボリュームに対する完全な読み込みおよび書き込み権限があります。プロビジョンド IOPS io2 Block Express ボリュームのマルチアタッチは NVMe 予約をサポートします。マルチアタッチを有効にする時に発生する追加料金はありません。

詳細については、マルチアタッチのテクニカルドキュメントをご覧ください。

Torn Write Prevention (TWP) は、16 KiB の完全な書き込み操作をブロックストレージに永続化することを保証します。この機能により、お客様は MySQL および MariaDB データベースが実行する二重書き込み操作をオフにして、データベースの書き込みスループットを向上させることができます。このようなお客様は、オーバープロビジョニングやクラスターのスケールアップを行うことなく、1 秒あたりのトランザクション処理数 (TPS) を最大 30% 増加させることができ、ストレージコストを削減することができます。2 回目の書き込み操作をなくすことで、TWP は書き込みレイテンシーと TPS 数の変動を最大 50% 減少させ、お客様はワークロードの回復力を損なわずにサービスレベル合意書 (SLA) を向上させることができます。

TWP は、EC2 Nitro ベースのインスタンスにアタッチされたすべての Amazon EBS ボリュームをサポートしています。詳細については、Torn Write Prevention のテクニカルドキュメントをご覧ください。

Amazon EBS ボリュームのタイプ

次の表に、現行世代の EBS ボリュームのユースケースとパフォーマンス特性を示します。

ソリッドステートドライブ (SSD)
 
ボリュームタイプ

EBS プロビジョンド IOPS SSD (io2 Block Express)

EBS プロビジョンド IOPS SSD (io1) EBS 汎用 SSD (gp3) EBS 汎用 SSD (gp2)*

簡単な説明

ビジネスクリティカルなレイテンシーの影響を受けやすいトランザクションワークロード向けに設計された、最高パフォーマンスの SSD ボリューム

レイテンシーの影響を受けやすいトランザクションワークロード向けに設計された、最高パフォーマンスの SSD ボリューム

幅広いトランザクションワークロード向けの、料金とパフォーマンスのバランスが取れた最小コストの SSD ボリューム

幅広いトランザクションワークロード向けの、料金とパフォーマンスのバランスが取れた汎用 SSD ボリューム

耐久性

99.999%

耐久性 99.8%~99.9%

耐久性 99.8%~99.9%

耐久性 99.8%~99.9%

ユースケース

NoSQL、および Oracle、SAP HANA、Microsoft SQL Server、SAS Analytics などのリレーショナルデータベースの大規模で最も I/O 集約的、かつミッションクリティカルなデプロイメント

I/O 集約型の NoSQL とリレーショナルデータベース

仮想デスクトップ、Microsoft SQL Server や Oracle などの中規模サイズのシングルインスタンスデータベース、レイテンシーの影響を受けやすいインタラクティブアプリケーション、ブートボリューム、および開発/テスト環境

仮想デスクトップ、Microsoft SQL Server や Oracle などの中規模サイズのシングルインスタンスデータベース、レイテンシーの影響を受けやすいインタラクティブアプリケーション、ブートボリューム、および開発/テスト環境

API 名

io2

io1

gp3

gp2

ボリュームサイズ

4 GB~64 TB

4 GB~16 TB

1 GB~16 TB

1 GB~16 TB

最大 IOPS/ボリューム

256,000

64,000

16,000

16,000

最大スループット*/ボリューム

4,000 MB/秒

1,000 MB/秒

1,000 MB/秒

250 MB/秒

最大 IOPS/インスタンス

420,000

420,000

260,000

260,000

最大スループット/インスタンス

12,500 MB/秒

12,500 MB/秒

12,500 MB/秒

7,500 MB/秒

レイテンシー ミリ秒未満 10 ミリ秒未満 10 ミリ秒未満 10 ミリ秒未満

料金

1 月あたり 0.125 USD/GB

32,000 IOPS までは 1 月あたり 0.065 USD/プロビジョンド IOPS

32,001~64,000 IOPS については、1 月あたり 0.046 USD/プロビジョンド IOPS

64,000 IOPS を超える場合は、1 月あたり 0.032 USD/プロビジョンド IOPS

1 月あたり 0.125 USD/GB

1 月あたり 0.065 USD/プロビジョンド IOPS

1 月あたり 0.08 USD/GB

3,000 IOPS までは無料で、それ以降は 1 月あたり 0.005 USD/プロビジョンド IOPS。

125 MB/秒までは無料で、それ以降は 1 月あたり 0.04 USD/プロビジョンド MB/秒

1 月あたり 0.10 USD/GB

主なパフォーマンス属性

IOPS、スループット、レイテンシー、容量、およびボリュームの耐久性

IOPS

IOPS

IOPS

 
***ボリュームスループットは MB = 1024^2 バイトで計算
ハードディスクドライブ (HDD)  
  スループット最適化 HDD (st1) Cold HDD (sc1)

簡単な説明

アクセス頻度が高いスループット集約型ワークロード向けに設計された低コストの HDD ボリューム アクセス頻度の低いワークロード向けに設計された極めて低コストの HDD ボリューム
耐久性 耐久性 99.8%~99.9%
耐久性 99.8%~99.9%

ユースケース

ビッグデータ、データウェアハウス、ログ処理 1 日のスキャン必要回数が少ないコールドデータ

API 名

st1 sc1

ボリュームサイズ

125 GB~16 TB 125 GB~16 TB

最大 IOPS**/ボリューム

500 250

最大スループット***/ボリューム

500 MB/秒 250 MB/秒

最大スループット/インスタンス

12,500 MB/秒 7,500 MB/秒

料金

1 月あたり 0.045 USD/GB 1 月あたり 0.015 USD/GB

主なパフォーマンス属性

MB/秒 MB/秒
 

EBS マグネティックをお探しの場合は、 旧世代ボリュームに関するページを参照してください。
*1 MB I/O サイズに基づいた st1/sc1
**ボリュームスループットは MB = 1024^2 バイトとして計算されています