Amazon EventBridge の特徴
Amazon EventBridge Pipes
EventBridge Pipes は、サーバーレス統合リソースで、追加のコードを書かずにイベントプロデューサーとイベントコンシューマーを統合する、よりシンプルで一貫した方法を提供し、ポイントツーポイント統合の構築を支援します。14 以上の AWS サービスと統合することができます。EventBridge Pipes には、フィルタリング、エンリッチメント、変換の機能がオプションで組み込まれています。EventBridge Pipes を使用すると、料金は従量課金制となっています。EventBridge Pipes の詳細については、以下をご覧ください。
EventBridge スケジューラー
Amazon EventBridge Scheduler は、スケジューリングされたタスクを簡単に作成、実行、管理できるサーバーレススケジューラーです。200 以上の AWS サービスをターゲットとして起動する数百万のイベントやタスクを確実にスケジューリングすることができます。EventBridge スケジューラーでは、クラウド上でスケジュールされたすべてのジョブを一元管理することができます。EventBridge スケジューラーの詳細については、こちら。
グローバルエンドポイントによるイベント駆動型アプリケーションの可用性の向上
グローバルエンドポイントは、AWS 上のイベント駆動型アプリケーションの可用性を向上させる、簡単で信頼性の高い方法です。グローバルエンドポイントは、サービスの中断時に、手動での操作を必要とすることなくイベントの取り込みをセカンダリリージョンに自動でフェイルオーバーすることによって、お客様が堅牢で信頼性のあるアプリケーションを簡単に構築することができます。
レプリケーション (オプション) を搭載しており、これらのサービス中断時にリスクにさらされるデータを最小限に抑えることができます。また、Amazon CloudWatch アラーム (Amazon Route 53 ヘルスチェック経由) を使用してフェイルオーバー基準を柔軟に設定でき、いつフェイルオーバーを行い、いつプライマリリージョンへのイベントのルーティングを再開するのかを決定できます。CloudWatch アラームと Route 53 ヘルスチェックを作成するためのスタックがあらかじめ用意されており、コンソールで簡単に開始できます。
AWS アカウントでグローバルエンドポイントを設定する方法、アプリケーションを更新してイベントをエンドポイントに公開する方法、エンドポイントのフェイルオーバーをテストする方法について説明します。
Amazon EventBridge のグローバルエンドポイントは以下のような方に適しています。
- ダウンタイムが少なく、可用性の高いアプリケーションを構築する開発者
- マルチリージョンのレプリケーションを有効にすることで、サービス中断時のデータ損失を最小限に抑えたい開発者
- 自動フェイルオーバーおよびリカバリ機能により運用上の負担を軽減したい開発者
ローコード統合に API Destinations を使用
API Destinations を使用すると、スループットと認証を制御する機能を備えたオンプレミスまたは Software as a Service (SaaS) アプリケーションにイベントを送り返すことができます。
カスタムコードを記述したり、追加のインフラストラクチャを使用したりすることを心配せずに、ウェブアドレスを使用して任意のウェブベースのアプリケーションにイベントを送信できます。イベントの形式を受信サービスの形式にマッピングする入力変換を使用してルールを設定することができます。また、EventBridge を使用して、セキュリティと配信の管理をすることができます。ワークフローで使用できる統合例を順に追いながら、API Destinations の使用方法について説明します。
Amazon EventBridge の API Destinations は以下のような方に適しています。
- レガシー、モダン、オンプレミス、SaaS アプリケーションとのサービス統合を構築したい開発者
- アプリケーションを安全に接続するためのカスタム統合の構築に費やす時間を最小限に抑え、市場投入までの時間を短縮したい開発者
イベントリプレイで過去のイベントをアーカイブ、リプレイ、再処理する
イベントリプレイでは、過去のイベントを再処理してイベントバスまたは特定の EventBridge ルールに戻すことができます。この機能により、アプリケーションを迅速にデバッグし、履歴イベントでターゲットをハイドレートすることでアプリケーションを拡張し、エラーから回復させることができます。アーカイブとリプレイの実際の機能の詳細をご覧ください。
Amazon EventBridge でのイベントリプレイは以下のような方に適しています。
- アプリケーションの耐久性を高めたい開発者
- コンプライアンス上の理由でデータを保存する必要がある開発者
- アーカイブのイベントを使用して、実際の使用状況をシミュレートして、イベントのテストやデバッグを行いたい開発者
スキーマレジストリでイベントを簡単に追跡
EventBridge のスキーマレジストリには、イベントスキーマが格納されており、組織内の他の開発者がより簡単に検索しアクセスできるようになっています。したがって、イベントとその構造を手動で探す必要はありません。レジストリにより、Java、Python、TypeScript などのプログラミング言語のコードバインディングを統合開発環境 (IDE) で直接生成し、イベントをコード内のオブジェクトとして使用することもできます。
イベントバスのスキーマの検出を有効にすると、イベントのスキーマは自動的に検出されてレジストリに格納されるので、手動でイベントのスキーマを作成する必要はありません。AWS サービスのスキーマはスキーマレジストリに自動的に表示され、統合 SaaS アプリケーションのスキーマは、SaaS パートナーイベントバスでスキーマの検出を有効にすると表示されます。さまざまなチームの開発者が効果的かつ効率的に共同作業するのにスキーマレジストリがどのように役立つかの例をご覧ください。
Amazon EventBridge のスキーマレジストリは以下のような方に適しています。
- 組織内のさまざまなスキーマを追跡したい開発者
- イベントに反応するアプリケーションを作成するために使用できるスキーマを検索し、コードバインディングをダウンロードする簡単な方法が必要な開発者
- イベントのスキーマを自動的に決定してレジストリを更新する時間を節約したい開発者
フルマネージドでスケーラブルなイベントバス
EventBridge は、サーバーレス、フルマネージド、スケーラブルなイベントバスです。 信頼性が高くスケーラブルなアプリケーションをより迅速に構築するのに役立ちます。Amazon EventBridge イベントバスを使用すると、イベントを介してアプリケーションとサービス間で簡単に通信できます。サーバーのプロビジョニング、パッチ、管理をする必要がなく、運用上のオーバーヘッドが軽減されます。
Amazon EventBridge イベントバスは以下のような方に適しています。
- アプリケーションの変更に自動的に対応したい開発者
- 複数のシステム間でデータを同期させたいと考えている開発者
- イベント駆動型アーキテクチャ (EDA) の構築を検討している組織
サードパーティの SaaS アプリケーションとの簡単な統合
AWS アプリケーションは、SaaS アプリケーションで生成されるイベントに基づいてアクションを実行できます。EventBridge は、Shopify、BuildKite、Datadog、OneLogin、PagerDuty、Saviynt、Segment.io、SignalFx、SugarCRM、Symantec、Whispir、および Zendesk など、多くのプロバイダーの SaaS アプリケーションとネイティブに統合されています。統合は今後も拡大する予定です。SaaS プロバイダーからの認証イベントなどの統合設定を管理する必要はありません。これらのイベントはイベントバスで確認できます。
200 を超える組み込みのイベントソースとターゲット
EventBridge は、AWS Lambda、Amazon Simple Queue Service (SQS)、Amazon Simple Notification Service (SNS)、AWS Step Functions、Amazon Kinesis Data Streams、および Amazon Kinesis Data Firehose など、200 を超えるイベントソースや 20 を超えるターゲットと直接統合されています。サポートのソースやターゲットは今後も拡大する予定です。
AWS CloudTrail を使用すると、AWS サービス全体でミューテートしている API 呼び出し (Describe*、List*、Get* 以外のすべての呼び出し) によってイベントが生成されます。
イベントパブリッシャーとサブスクライバーを分離することで、開発者の俊敏性を高めます
EventBridge では、イベント駆動型のアプリケーションアーキテクチャをより簡単に構築できます。アプリケーションまたはマイクロサービスは以下を可能にします。
- サブスクライバーを意識することなくイベントをイベントバスに公開
- パブリッシャーを意識することなくイベントをサブスクライブ
- サービスの PutEvents API を介して独自のアプリケーションからイベントバスにイベントを送信
- サポートされている多くの AWS ターゲットサービスを介してイベントを受信
疎結合化により、チームが独立して作業することが可能となり、開発時間の短縮と俊敏性の向上につながります。
イベントフィルタリングで関連するイベントのみを処理
- 必要なイベントだけを転送したい開発者
- 関心のあるデータのみをフィルタリングして総保有コストを削減したい開発者
自動リトライによる信頼性の高いイベント配信
EventBridge には、最大 24 時間のエクスポネンシャルバックオフによる再試行などの機能が用意され、ターゲットに少なくとも 1 回のイベント配信を実現します。複数のアベイラビリティーゾーン (AZ) にイベントを長期間保存することで、送信先へのイベント配信を強化しています。また、EventBridge は可用性 99.99% のサービスレベルアグリーメント (SLA) も提供し、アプリケーションによるサービスへのアクセスで高い信頼性を検証しています。
AWS のサービスにおけるオペレーションの変更に自動応答
EventBridge は、以前の Amazon CloudWatch Events を拡張したもので、AWS リソースに関する変更を記述したほぼリアルタイムのシステムイベントのストリームを配信します。
これにより、オペレーションの変更にすばやく応答し、修正作業を実行できます。ルールを記述して、アプリケーションでの目的のイベントを指定し、イベントにルールが一致した場合に自動的に実行するアクションを指定する必要があります。例えば、Lambda 関数を呼び出して問題を修正したり、Amazon Simple Service Notification Service (SNS) トピックを発行してオペレーターに通知したりするルールを設定できます。
Amazon CloudWatch によるイベントバスのモニタリング、監査、レポート
イベントがルールと一致した回数、ターゲットが呼び出された回数など、Amazon CloudWatch のメトリクスを使用してイベントバスをモニタリングできます。
Amazon CloudWatch Logs を使用して、環境内で開始されたイベントの保存、モニタリング、分析を行うことが可能です。CloudTrail は、Amazon EventBridge API に対して行われた呼び出しをモニタリングするのに役立ちます。
データを保護のための、セキュリティとコンプライアンスを念頭に置いた構築
EventBridge は AWS Identity and Access Management (IAM) と統合されているため、データへのアクセスをどのユーザーやリソースに許可し、どのようにデータにアクセスできるかを制御できます。EventBridge は、VPC エンドポイントと TLS 1.2 を使用した転送中の暗号化をサポートしています。EventBridge は、GDPR、SOC、ISO、DoD CC SRG、FedRamp に準拠し、HIPAA にも対応しています。
従量課金制の柔軟な価格設定
Amazon EventBridge は柔軟な料金設定が可能で、イベントバスに公開されたイベント、スキーマ検出、イベントリプレイ、API Destinations に対してのみお支払いいただきます。そのため、すべての組織にとって費用対効果の高いソリューションとなっています。このルールまたはイベント配信に追加料金はかかりません。最低料金や前払いの義務はありません。AWS サービスによって発行されたすべての状態変更イベントは無料です。