CloudWave が EHR ディザスタリカバリをモダナイズし、AWS 上でアーカイブされた画像データへの迅速かつ安全なアクセスを提供

1991 年に設立された CloudWave は、医療機関向けのクラウドおよびマネージドサービスのプロバイダーであり、125 を超える EHR アプリケーション、臨床アプリケーション、およびエンタープライズアプリケーションをサポートしています。同社は以前、顧客の EHR システムとディザスタリカバリサービス用の環境を 2 つの別々のデータセンターでホストしていました。「ディザスタリカバリサービスを提供するには、完全に冗長化された一連のインフラストラクチャとハードウェアを各施設で用意する必要がありました」と CloudWave の最高技術責任者兼製品開発担当バイスプレジデントである Matt Donahue 氏は述べています。ハードウェアとインフラストラクチャのコストにより、このセットアップには多額の費用がかかり、メンテナンスには多大な手作業が必要でした。

顧客が負担するコストを削減し、ディザスタリカバリ環境の効率を改善するために、CloudWave はクラウドを利用することにしました。潜在的なベンダーを評価した結果、同社は AWS を選択しました。「AWS が提供したビジネスサポートとサービスの機能性は、当社が評価した競合他社よりもはるかに優れていました」と Donahue 氏は述べています。「AWS のサービスは成熟しており、運用チームによる導入が簡単であったため、他のベンダーを利用した場合よりも短時間でデプロイできたと思います」。 また、AWS チームは、他の医療機関のお客様が経験したことのある問題点を CloudWave が特定し、同社がありがちな間違いを回避できるようにサポートしました、

CloudWave の顧客は、必要なときに必要な医療を患者に提供できるように、高速で信頼性の高いデータアクセスを必要としています。データストレージの容量と取得速度を改善するために、同社は Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) を採用しました。Amazon S3 は、業界でもトップクラスのスケーラビリティ、データ可用性、セキュリティ、パフォーマンスを提供するオブジェクトストレージサービスです。CloudWave は Amazon S3 を利用することで、コスト削減と俊敏性の向上を実現しながら、データストレージの容量を 150% 増やしました (5 PB 超の保存データ)。

CloudWave は、データアクセスパターンが変化した場合に、運用上のオーバーヘッドやパフォーマンスへの悪影響を生じさせることなく、自動的にストレージコストを削減できる Amazon S3 ストレージクラスである Amazon S3 Intelligent-Tiering をターゲットとするように EHR バックアップを設定しました。災害が発生した場合、CloudWave はすべての顧客の環境を Amazon S3 バケットから迅速にデプロイできるため、事業継続が容易になります。このソリューションを利用することで、CloudWave は運用再開までの時間を 12 時間から 2 時間に短縮し、ディザスタリカバリ環境の回復力を効果的に改善しました。「患者は、EHR システムが稼働しているか、または停止しているかに自分の命がかかっていることを知りません。また、システムが停止することで、プロバイダーは業務を遂行できなくなります」と Donahue 氏は述べています。「AWS を利用することで、当社の運用再開までの時間が大幅に短縮され、介護者は患者の医療記録を 2 時間以内に利用できるようになりました」。

CloudWave は、大量の画像アーカイブや通信システムファイルを保存するために、Amazon S3 Glacier Instant Retrieval を利用しています。これは、ほとんどアクセスされず、ミリ秒単位での取り出しが必要な長期間保存されるデータ向けに最も低いコストのストレージを提供するアーカイブストレージクラスです。「バックアップを Amazon S3 Glacier Instant Retrieval に階層化することで、コストを大幅に削減できました」と Donahue 氏は述べています。「現在では、医療コンプライアンスに必要なセキュリティ、回復力、冗長性を提供しながら、ご予算に見合った料金で、医療画像アーカイブをサービスとしてお客様に提供できるようになりました」。 CloudWave は、バックアップをオンプレミスのストレージシステムから Amazon S3 Glacier Instant Retrieval に移行することで、ストレージコストを 25% 削減しました。このコスト削減とインフラストラクチャとハードウェアの料金の節約により、CloudWave は年間 100 万 USD のストレージコストの削減を実現しました。

これまで、ディザスタリカバリ環境のデプロイは CloudWave にとって多大な労力を要する作業でした。このプロセスを合理化するために、同社は AWS CloudFormation を採用しました。AWS CloudFormation は、インフラストラクチャをコードとして扱うことで、お客様が AWS とサードパーティーのリソースをモデル化、プロビジョニング、管理できるようにするサービスです。「これまで、当社のチームは、設定標準に関する書面のランブックに従い、ギャップを特定するために毎月監査を実施していました」と Donahue 氏は述べています。「現在では、AWS CloudFormation テンプレートにすべてが組み込まれており、予定に先んじて監査と検証を実施できます。私たちは、どのデプロイ環境であっても、その見た目や使用感は同じで、セキュリティ体制もまったく同じであることを知っています。このことは、非常に多くのメリットをこれまでにもたらしてくれました」。 セキュリティとコンプライアンスプロセスのオートメーションにより、CloudWave はセキュリティ体制を強化し、従業員の手作業を大幅に削減できました。

CloudWave は AWS を利用して、サービス提供先の臨床医が患者データに迅速かつ安全にアクセスできるようにし、患者ケアの質と事業継続をサポートしています。同社は引き続き AWS のサービスを利用してアプリケーションを改善し、新しいサービスを顧客に提供していく予定です。

CloudWave は、AWS チームの協調性と積極性を高く評価しており、今後も AWS 上で開発を続けていくことを楽しみにしています。「AWS は、当社が実現したいことを口にするのを待つのではなく、当社がサービスを改善し、新しい製品を市場に投入するのをサポートしたいと考えています」と Donahue 氏は述べています。「このチームはすばらしい仕事をしてくれています」。